「白地(公図上地番のない土地)」があったときの調査方法-大家日記

公図の上で地番が付されていない国有地のことを「白地」と言いますが、購入予定の土地が白地に隣接いていたらどのように調査すればよいのかを手順にまとめました。

白地が隣接する土地を無視・または気づかずに所有権移転をしてしまい、白地に建物などが建っていたらあとあとトラブルになりかねません。

どのように調査したのかを備忘録としてまとめます。

不動産屋に長年務められていて、たくさんの不動産の売買の仲介を行ってきた人に聞き、私自身が調査を行ったことですので100%正しいとは限りませんので予めご了承願います。

目次

白地とは-公図の上で地番が付されていない国有地(または登記漏れ)

公図の上で地番が付されていない国有地のことを「白地」という。 白地の多くは道路であるが、中には土手や資材置場など、市町村が把握・管理してい ない国有地もある。

このような管理されていない国有地である白地は、長い年月のうち に隣接する民有地に取り込まれてしまった形となり、民間建物の敷地になっている場合 も少なくない。

そのため、不動産取引にあって白地の存在が問題になる場合がある。売買の対象となる土地に白地が含まれている場合には、白地は、国有地であるため売買 取引の前に市町村に対して国有地払い下げの手続を申請する必要があることに留意しな ければならない。

出典:群馬県伊勢崎市

法務局に行けば誰でも土地の公図は取得できますが、公図の中でも地番のない土地が存在します。

いろんな理由で地番がないのですが、今回調べり聞いたりした中、3パターンが想定されると思います。

  1. 市が管理している土地
  2. 国が管理している土地
  3. 公図が間違っている・登記漏れ

1、2の場合で、白地の上に建物等を建てる場合、もしくは、国または市から民間人に引き渡す、払い下げという申請を行わなければいけません。

私の場合、③に該当したため今回は行っていませんが、払い下げを申請する場合近隣の土地の家主と立ち会い、測量 などを行うこともあるとのことです。

白地が市の管理している土地かを調べる方法

市役所の用地課に行けば確認することができます。

その際に公図を持っていき、

「この白地は市が管理している土地ですか?」と聞けば、その場ですぐにを教えてくれます!

今回私の場合、「市が管理している土地ではありません。国が管理している土地かもしれませんので財務局に調査を依頼して下さい」と言われました。

市が管理している場合は市道ですね。などの解答があると思います。

白地が国の管理している土地かを調べる方法

国有地となれば財務局に確認することになります。

こちらは訪問または電話で調査を依頼することになります。

訪問しても、その場での解答は難しく、調査には2週間から1ヶ月ほどかかると言われました。

公図を手に持ち、「〇〇と〇〇の間の地番の白地ですが、これは国が管理している土地ですか?」と聞くと調査していただけます。

公図が間違っている・登記漏れ

公図でわからない場合、旧土地台帳を取得して、手書きの公図も取得すると白地の原因がわかるかもしれません。

古い公図を取得すると、現在の公図では番地が割り振られていない土地に番地がある可能性があります。

土地台帳のコピーは無料で取得でき、古い手書きの公図(コピー)は450円で取得できました。

今回は大正時代の公図と今の公図がほぼ同じ形で、今回調査中の白地に対して昔の公図では地番が割り振られており、土地台帳には大正25年に私の購入予定の土地に合併していると書いてありました。

正式に調査を依頼中ですが、法務局の方はおそらく公図の境界線が額縁分筆されるだろう。(合併されるだろう)と言われました。

額縁分筆とは、土地の中に境界を新しく設定し、土地所有権の範囲を確定させること。

昔の土地台帳に合併されたという表記があり、昔の公図と今の公図がほぼ代わっていないというエビデンスを元に、決済は進めることにしました。

【小ネタ】手書きの公図はそりゃミスするよね

今回過去の公図をさかのぼってみることができたのでしたが、公図の線、番地等がすべて筆で書かれていました!

大正時代以前のものも見ることができたのでしたが、途中に明らかに桁数の違う地番が記入されており、公図を書きなしが行われたときに元の地番に戻されていました!

売買にたくさん携わっている人に聞くとよくある話だということらしいです。相続する際などに登記申請漏れがあって、亡くなられた方の名前でずっと登記されていたりと少し探偵みたいな気分を味わうことができました。

司法書士に任せるのもいいと思いますが、たまには自分でやってみるのもいいと思いますよ!

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